肩こりに効くとして人気を呼んでいるトラックボールマウス。
これを書いている筆者もそのひとつ、ロジクールのM570tを愛用しています。
慣れるまで操作に多少手間取りましたが、使い始めて1週間ほど経ってからその真価を発揮した筆者のトラックボールマウス、肩や肘への負担を減らしてくれて、いまではまるで手放せないアイテムになりました。
本記事では、トラックボールマウスを導入しようと考えているあなたのために、愛用者の僕がトラックボールマウスのメリットデメリット、選び方、おすすめモデルを紹介していきます。
パソコン作業による肩肘の負担が気になる方は、是非チェックしてみてくださいね。
トラックボールマウスとは? どんな人におすすめなの?
トラックボールマウスは、読んで字のごとく「トラックボール」を使って操作するマウスのことです。
そのトラックボールってなんだよ、という話ですが、これです。
このボールを指や手のひらで直接触って操作するマウスを総称して、トラックボールマウスと呼んでいます。
特徴は、「肩や肘、手首を動かさずにマウスを操作できる」こと。
当然、身体への負担も軽減することができて、肩こりや腱鞘炎に悩むユーザーから絶大な支持を集めているというわけです。
ちなみに、一言でトラックボールマウスといっても大きく分けて5つのタイプがあり、
に大別されます。
そして、このなかでも親指タイプと人差し指タイプ、手のひらタイプのものが特に多く発売されています。
ここからは、トラックボールマウスのメリットとデメリットを使用者の目線から語っていきましょう。
トラックボールマウスのメリットデメリット
肩肘の負担軽減だけではないトラックボールマウスの長所
- 体への負担を軽くできる
- 小さなスペースで使える
- マウスのポインタを高速で動かせる
先にも書きましたが、トラックボールマウス最大の長所は「体の負担を軽くできる」という点です。
肩や首筋のコリに悩まされていた筆者も、親指タイプのトラックボールマウスを導入すると、マウスを操作する右腕・肩がたちどころに疲れなくなりました。
腕を動かす必要がないばかりか、手首も浮かさず操作できるので、「騙された」と思って使ってみましたが、その恩恵はかなり大きなものがありました。
また、マウス本体を動かさなくても操作できるので、小さなスペースで使えるというのもメリットです。
カフェなどの小さな机で作業するときにも使いやすいため、外部での作業のお供としてしばしば持ち出しています。
マルチモニタ環境で作業している場合もこれがありがたく、画面の端から端まで、ひとっとびで移動できます。
と、ここまでメリットばかり書いてきましたが、やはりデメリットもありまして……
慣れるまでは違和感あり。細かい作業はやや苦手
- 通常のマウスから移行した際の違和感
- 細かい作業がやや苦手
最も大きなデメリットとしては、やはり通常のマウスから移行した際の「違和感」が挙げられます。
いきなり指や手のひらでマウスのポインタを操作するのですから、違和感出てくるのは当然。
大事なのは、これがどれくらい続くかですね。
筆者の体感では、「1週間以内」といったところ。
慣れるまでの期間は思うように操作できないこともあるので、オフィスでは通常のマウス、家でトラックボールマウス、といった感じで使い分けていき、移行期間を設けるのが良いでしょう。
そして、どうしても無視できないのが「細かい作業が苦手」という点です。
ピクセル単位での範囲指定などの緻密な操作が求められる作業に、トラックボールマウスは向いていません。
その点で、トラックボールマウスは、どちらかといえば通常のオフィスワーク向けです。
ただ、人差し指タイプのトラックボールマウスなら、この欠点をある程度克服しているので、「トラックボールマウスが欲しいけど、細かい作業が多い」というユーザーは人差し指タイプのものを検討してみてください。
トラックボールマウス5つのタイプ おすすめの選び方
先ほども書いたように、トラックボールマウスは
に大別されます。
まずはこのどれを選ぶかから、話を始めましょう。
違和感を極力抑えたいなら、親指タイプがおすすめ
多数あるトラックボールマウスのなかで、筆者が最もおすすめしているのが親指タイプ。
その理由は、トラックボールマウスの欠点である移行時の違和感が、最小限で済むからです。
左右のクリックボタンやホイールの配置が通常のマウスと変わらないので、親指によるマウスカーソルの操作にさえ慣れれば、すぐ快適に使えるようになります。
特段のこだわりがなく「トラックボールマウスをとりあえず試してみたい」という方は迷わず親指タイプを選びましょう。
人差し指タイプなら、細かい作業もできる
が、その欠点を最小限にしているのが人差し指タイプです。
人差し指タイプのトラックボールマウスでは、人差し指と中指という、最も敏感に動かせる指2本を使ってポインタを操作します。
そのため、細かい操作にもある程度は対応できるというわけです。
また、右利き用のモデルが多い親指用トラックボールマウスですが、人差し指タイプには左右対称なデザインのモデルが発売されており、左利きの方にも選択肢がある、というのも捨てがたいメリットになります。
マルチモニタをがっつり使いこなすあなたは手のひらタイプ
手のひらタイプは、2枚以上のモニタを導入しているような、幅広い範囲でマウスのポインタを動かしたい方におすすめです。
指で操作するモデルに比べてポインタをダイナミックに動かすことができるため、「マウスのポインタを高速で動かせる」トラックボールマウスの長所を最も引き出すことに成功しています。
ただし、トラックボールマウスのなかでは比較的大型である点、デザインが独特なため操作への慣れは最も必要な部類になってしまうことは注意しましょう。
また、手のひらタイプは基本的に左右対称なデザインなので、操作する手を選ばないのも長所です。
トリガータイプは姿勢を選ばず使えるのがメリット
冒頭にもちらっと書いたように、これまで紹介した3タイプに当てはまらないトラックボールマウスが少数ながら存在します。
まずひとつはトリガータイプ。
銃の引き金のような形をした本体を握り、空中で操作をするという、なんだかSFチックなモデルです。
やはり最大のポイントは空中操作ができるという点。
ビジネスにおける、プレゼンテーションなどのシーンで活躍が期待してくれます。
また、姿勢を選ばず使えるので、寝ながらネットサーフィンすることもできます。
欠点は、普段使いするのは厳しいという点でしょう。
手を空中に浮かせて使っていると、肘も肩も疲れてしまいますからね。
トリガータイプのトラックボールマウスは、プレゼンなどのスポット参戦で力を発揮してくれるアシストアイテムと捉えましょう。
キーボード一体型なら、机の上をコンパクトにできる
机の上をさらにコンパクトにしたいなら、キーボード一体型という選択肢があります。
マウスのぶんのスペースがそのまま別のことに使えるので、机の上を広く使えますね。
一方、独立したトラックボールマウスに比べれば、どうしても操作性は劣ります。
場合によっては、別のマウスと併用するなど対策を講じる必要が出てくるので、「あって困らないけれど、細かい操作が多い人には厳しい」と考えておくとよいでしょう。
トラックボールマウス、おすすめの11モデルを一挙紹介!
親指タイプのおすすめモデル
1週間で世界が変わる! とりあえず使ってみてほしい定番モデル
ロジクール
ワイヤレストラックボール M570t
実売価格5318円
定番中の定番といって良い人気アイテム。
親指タイプのトラックボールマウスの代名詞であることはもちろん、トラックボールマウスの代表格として扱われることの多いロングセラーです。
5000円ほどというエントリー価格ですが、マウスに求められる機能を一通り揃えています。
ボタンの数は5つと必要十分で、ユーザーがそれぞれの役割を設定することができます。
マウスポインタの移動速度も変更できるので、使い方にあわせたカスタマイズ性の高さは魅力的です。
ワイヤレスモデルなので、机の上で場所を取ることなく、コンパクトに設置できます。
M570tはこんな人におすすめ!
- トラックボールマウスは欲しいが、どれにすれば良いかイマイチ決められない
Amazonレビューの声
ロジクールの傑作!親指タイプの最上級モデル
ロジクール
ワイヤレストラックボール MX ERGO
実売価格1万1152円
有数のマウスメーカー、ロジクールによる、親指タイプトラックボールマウスの最上位モデル。
最大の特徴は、マウスの角度を変えられるという点にあります。
下記の動画をご覧ください。
これにより、自然な位置に手を置いて、マウスを操作することができます。
また、ボタンの数は8個、カーソルの速度をマウスのボタンで切り替え可能など、上で紹介したM570tに比較して機能面も進化。
バッテリーは充電式になっていて、乾電池も不要になりました。
標準的なマウスと比べ、筋肉の緊張を20%も抑えることに成功しているというMX ERGOは、親指タイプの最高峰といえるモデルです。
- 親指タイプでハイエンドなモデルが欲しい
Amazonレビューの声
コスパが最強!お手頃価格でトラックボールマウスをゲット
エレコム
ワイヤレスマウス M-XT3DRBK
実売価格3362円
6つのボタンを搭載、マウスポインタの移動速度も切り替え可能など、十分な機能性と3000円台というお手頃価格を兼備したモデル。
トラックボールマウスとしてはかなり格安な部類に入ります。
トラックボールを内部で支える支持球には直径2.5mmの人工ルビーを採用し、操作感はとても滑らか。
支持球の2.5mmというサイズは、他モデルと比べて大型です。
これには内部にゴミが溜まりにくいといった作用もあり、メンテナンス性にも優れています。
なお、左利きモデルも販売されています。
- 親指タイプのトラックボールマウスを格安で買いたい
- 左利きでも使える親指タイプのトラックボールマウスが欲しい
Amazonレビューの声
人差し指タイプのおすすめモデル
左利きでも使えるエントリーモデル
ケンジントン
OrbitTrackball with Scroll Ring 72337JP
実売価格3898円
有線、人差し指タイプのトラックボールマウス。
トラックボールの周囲に、スクロール用のリングがついているのが特徴です。
左右対称のデザインは利き手を選ばないため、左利きの人でも使いやすいのは嬉しいポイント。
手前側のリストレストは取り外しが可能で、カスタマイズ性も備えています。
価格は4000円を切るお手頃感で、有線であることに目をつむれるなら、人差し指タイプのエントリーモデルとしてはピッタリでしょう。
- 人差し指タイプのエントリーモデルが欲しい
Amazonレビューの声
出張のオトモに手放せない、小型ワイヤレスモデル
ケンジントン
OrbitWireless MobileTrackball KT-2352
実売価格4943円
小型かつワイヤレス、上で紹介した72337JPがコンパクトになって進化したモデルです。
スクロールリングはなんとタッチ式になり、操作はさらに軽快に。
左右対称のデザインもそのままで、ワイヤレスになったため、卓上でキーボードの左右に移動させる際も楽に行えます。
ただ、ボタン数が2つと、こちらは進化していないのが惜しいところではあります。
- 持ち運びに便利なトラックボールマウスが欲しい
Amazonレビューの声
ボタンの数はなんと8!価格は約4000円と高コスパ
エレコム
ワイヤレスマウス M-DT2DRBK
実売価格4054円
ワイヤレス、8ボタンと高い機能性を備えながら、価格は4000円前後と高コスパが光るモデル。
最大の特徴は、価格帯に見合わない8ボタンを搭載している拡張性です。
上面に4つ、左側面に4つのボタンを搭載し、役割を自由に割り当てられます。
内部スイッチには信頼性の高い、OMRON社製のものを採用するなど、細部に隙がありません。
また、先に紹介したM-XT3DRBKと同じく、トラックボールの支持球に2.5mmの人工ルビーを採用し、滑らかな操作感を実現しています。
- 人差し指タイプの、高コスパなトラックボールマウスが欲しい
Amazonレビューの声
大型のボールはポインタをより広範囲に動かせる
エレコム
トラックボールマウス M-HT1DRXBK
実売価格4636円
52mmの大型トラックボールを搭載したモデル。
ボールが大型化したおかげで、一度の操作でマウスのポインタを広範囲に動かすことができるようになりました。
そのため、マルチモニタ環境で作業をしている方には特におすすめできる製品に仕上がっています。
ボールの手前側は、低反発素材を採用したパームレストになっており、手首の疲労感をさらに軽減。
ボタン数は8つと機能面も充実しています。
PCをタフに、長時間使うユーザーにうってつけのモデルです。
- マルチモニタ環境で作業をしている
- PCの作業時間が長い
Amazonレビューの声
手のひらタイプのおすすめモデル
信頼度から根強い人気!2011年からのロングセラー
ケンジントン
SlimBlade Trackball 72327JP
実売価格9415円
高い信頼性から、10年近いロングセラーを誇る、有線タイプのハイエンドモデル。
55mmの大型のボールの下には、高精度センサーが2台搭載されています。
通常、センサーは1台のみの搭載であることが多く、本品は、操作の精密さの点で他商品を上回っているといえます。
また、ボールを取り囲むように配置された4つのボタンには、左右のクリックはもちろん、縦横スクロールなど様々な役割を与えることができます。
加えて同時押しで別の役割を割り当てられるので、実質6ボタンの働きをします。
なお、左右対称なデザインなので、使う手を左右選ばないのもポイントです。
- マルチモニタ環境で作業をしている
- 信頼性の高い商品が欲しい
Amazonレビューの声
4ボタンにスクロールリングまで装備! バカ売れモデルの無線版
ケンジントン
ExpertMouse WirelessTrackball K72359JP
実売価格9498円
手のひらと中指を使って操作するトラックボールマウス。
以前から高い人気を誇っていた、同社のExpartMouse7が無線化したモデルです。
4つのボタンに加え、スクロールリングまで装備しており、手のひらタイプのモデルとしては機能性が高いうえ、取り外し式のパームレストまで付属しています。
欠点があるとすれば、他の手のひらタイプのマウスと同様、サイズが大きいこと。
しかしその欠点をよそにして、精緻な操作性と信頼度の高さが、大きな人気を呼んでいます。
- 手のひらタイプかつワイヤレスのトラックボールマウスが欲しい
Amazonレビューの声
トリガータイプのおすすめモデル
寝ながらでも使える、”人をダメにするマウス”
サンワダイレクト
ごろ寝マウス 400-MA083
実売価格3580円
姿勢を選ばず使える、トリガータイプのトラックボールマウスです。
本体こそ小型ですが、多彩な機能を内蔵しており、ボタンは左右2つに加え、ダブルクリックをワンクリックでできるダブルクリックボタンを搭載。
ポインタの移動速度を4段階で切り替えるカウント切り替えボタンに、スクロールボタンも装備しています。
ケーブル長は1.9mあり、離れた場所でも操作が可能。
プレゼンテーションなどビジネスシーンではもちろん、リビングで離れた大型モニターをごろ寝しながら操作したい、なんてシチュエーションでも活躍してくれます。
ちなみに、デザインが左右対称なので、どちらの手でも使えます。
- 姿勢を選ばずどこでも使えるマウスが欲しい
Amazonレビューの声
キーボード一体型のおすすめモデル
これでもかというほどに、機能がてんこ盛りの小型キーボード
サンワサプライ
エルゴノミクスキーボード SKB-ERG5BK
実売価格5316円
手前側にトラックボールを搭載した有線キーボード。
トラックボールを親指で操作しながら、キーボード入力を行うことができるのが最大のメリットです。
手首の負担を軽減できる大きめリストレスト付きで、長時間のキー入力も快適に行えます。
なお、トラックボールのすぐ上にはスクロールホイールも搭載。
テンキーレスで小型なキーボードですが、そのなかには多彩な機能が詰まっています。
- マウスを使うのすら面倒くさい
Amazonレビューの声