京都を歩くと、着物で歩いている観光客がたくさんいます。
その光景を一度見てしまうと、自分もその格好で歩きたくなるのではないのでしょうか。
というわけで、今回は着物レンタル大手である、「レンタル着物岡本 八坂神社前店」を利用。着物で京都歩きを楽しんできました。
システムや利用感などを全体的にレビューしていきます。
また、記事の末尾には着物を借りるなら訪れたい、観光地もピックアップ。
筆者が過去複数回の京都旅行で、実際に訪れた場所から紹介しています。
- 筆者がレンタル着物で京都観光したレビュー
- レンタル着物のシステム
- レンタル着物のメリット
- 着物姿で訪れたい観光地
着物のラインナップが多すぎて超迷う
今回は、レンタル着物岡本の公式サイトから日時を指定予約して利用。
朝の店舗はとても混むので、基本は予約してから来店した方がいいでしょう。
気になるお値段ですが、プランごとに分かれていてこんな感じ。
【女性向けコース】
- セットプラン(3000円):選べる柄の数は30と少なめだが最も安い
- セレクトプラン(4000円):300着の着物から好きなものを選べる
- 本格装いプラン(5000円):600着の着物から選べるうえ、帯飾りなどもついて本格的
- 特別サイズプラン(5000円):身長の高い人、ふくよかな人向けのプラン
【男性向けコース】
- 男性着物プラン(4000円):男性向けの唯一のプラン
※このほか、浴衣プラン(4000円or5000円)、小児用プラン(5000円)がある
※学生は、学生証提示で全てのプランを3000円で楽しめる
※記事執筆時点(2019年4月1日現在)

着物レンタル岡本の予約画面。該当するボタンをクリックしていくだけなので、操作は簡単

朝の店舗の女性フロア。大勢の客でごった返していました
八坂神社店の着付けエリアは、女性が1F、男性が3Fとなっていました。(2Fはスタッフオンリー)
まずはカウンターで受付を済ませて料金を支払い、それぞれのフロアに案内してもらいます。
なお、この受付の時点で返却方法を指定する必要があります。
- 当日返却:当日18時までに再度店舗へ来店し、着替え。着替えは店舗で保管してもらえる。
- 翌日返却:翌日、9:00〜18:00の間に来店し、返却。追加料金なし。
- ホテル返却:宿泊しているホテルで着物を返却。追加料金1000円。
今回、筆者は時間いっぱい京都を楽しみたかったので翌日返却をチョイス。
ただ、翌日朝に着物を持っていかなければならないので、大荷物になってしまいました。
僕の場合、宿が店舗まで近かったのでそれほど大変ではありませんでしたが、宿までの距離があったり、ストレスなく観光を楽しみたいのならホテル返却も視野に入れたほうがいいかもしれません。
さて、話は着付けへと移ります。
男性の僕は3Fに案内されましたが、着物の多さに圧倒されました。
写真で見ていただいたほうが早いので、どうぞ。

男性用長着(内に着る着物)のエリア。どのサイズも潤沢な選択肢があります

羽織もサイズごとに多くのサイズが並びます。カップルで訪れている場合、女性の方が着付けに時間がかかるため、まったり選んでもOKです

帯も選べます。迷ったら店員さんに聞きましょう

小物入れも貸してもらえます。トートバッグに近いサイズのものから、財布だけ入るような小さいものまでラインナップ
女性の方は着物の種類がさらに多いようで、選ぶのだけでもかなり時間がかかるとのこと。
さらに帯飾りや髪飾りなど、選ぶものが多いのも影響し、迷う人が続出しているようでした。
なお、着付けにあたって1点注意があります。
男性も女性も、帯ヒモは強くしっかり絞められます。これをしないと長時間着たときに着物がはだけてしまうんですよね。
男性の場合、骨盤の左右両端にある突起を起点にして結ぶので内臓への圧はないのですが、慣れていない方はかなりのきつさを感じるはずです。
着付けを担当する店員さんも「痛くないですか?」などと聞いてくれるのですが、着物が初めての方は帯ひもの締め付けに心しておくことをおすすめします。
そんなこんなで着付けは終了。僕も他の方と同様着物の柄でかなり迷いましたが、羽織は黒、中の着物(長着)はえんじの組み合わせにしました。

僕はこうなりました。待機中に自撮り
ちなみに、荷物を入れるための小物入れorトートバッグも貸してもらえます。
手ぶらで来店してもOKです。
着物選びと着付けの所要時間ですが、
男性は30分〜40分程度、女性は1時間〜1時間半ほどかかります。
入店してから外出するまでかなり時間がかかるので、予約の時間は早めにとっておいた方が、観光にかけられる時間が長くなるのでオススメです。
今回筆者は9:30の予約だったのですが、もっと早めに予約しておけばよかったと後悔させられました。
いざ京都の街へ!着物で歩くとテンションが上がる
京都で着物を着る一番のメリットは、非日常をがっつり味わえることだと思います。
「京都観光」そのものが非日常なことなのですが、服もいつもとは違うとなれば、さながらテーマパーク感覚。
ある種、コスプレに近いのかもしれませんね。
また、観光で街を歩いているとかなり疲れるのですが、和服を着ているとテンションがより上がるせいかなかなか疲れを感じないのです。
そして、せっかく着物を着たからと、写真をバシバシ撮るようになります。
せっかく京都に来たのですから、普段とは違うことをしてがっつり楽しみきりたいですよね。
京都の着物レンタルは、デートに特におすすめ
京都の着物レンタルは、観光はもちろん、デートに特におすすめです。
普段と違うことをすることになるため話題がバッチリできますし、雰囲気が自然と良くなります。
店舗の方にどのような利用者が多いのかと聞いたところ、「男性の利用者はカップルで来る方が多いですね〜」とのこと。
男性のみのグループも時たまいるとのことですが、全体ではカップルで来られる方が多いようです。

ちなみに、着物は胴長短足な日本人体型、ある程度のメタボ体型でも似合いやすいので、恰幅の良さを売りにしている(?)男性諸氏には是非ともおすすめしたいと思います。

なお、着替えたのち、店頭で店員さんが2ショットを無料で撮影してくれるサービスもあります。
店頭には番傘が設置された撮影スポットもあるので、とっておきの記念写真を残しておきましょう。
レンタル着物で行きたい!京都の観光スポット5
最後に、レンタル着物で行きたい京都の観光スポットを5箇所紹介しておきましょう。
その共通点は、ズバリ「撮れ高のある場所」です。
やはり普段と違う格好をしているのですから、写真にしっかり残しておきたいもの。
背景も「いかにも」なものだったら最高ですよね。
1位ー外国人にも人気No.1!伏見稲荷大社といえばあの千本鳥居
筆者が1位としたのは、千本鳥居で有名な伏見稲荷大社。
全国にある稲荷神社のなかで最上位の存在であり、外国人観光客が利用する観光情報サイト「トリップアドバイザー」では、日本国内の観光地で1位にも輝いているスポットです。
大きな鳥居や本殿は他の神社にもあれど、これほどの千本鳥居があるのは伏見稲荷だからこそ。
無限とも思えるほどに連なる朱色の鳥居をくぐる様子を撮影できるのはこの神社だけです。
着物で訪れている観光客も多く、着物観光最大の人気スポットといって過言ではないでしょう。
2位ー清水寺の舞台からの眺望は格別!長い参拝路を登る価値あり
京都の寺で、舞台といえば、ここ、清水寺。
京都市街を一望できるその景色はまさに絶景です。舞台を下から眺めるのも迫力大で、「京都に来た」実感を得られるスポットといえるでしょう。
京都に寺社仏閣は多数あれど、壮観な風景は清水ではならではの楽しみです。
山の上にある寺なので、参拝には長い坂道や階段を登る必要があります。ですが舞台にたどり着けばその疲れが吹き飛ぶくらいの光景を味わうことができるでしょう。
また、カップルなどに人気の縁結びの神様、地主神社も本堂からすぐそこに位置しています。あわせて観光するのもオススメです。
3位ー平安神宮の朱塗りの社殿は壮麗の一言!
平安神宮の創建は1895年のこと。平安京遷都1100年を記念して建てられた神社です。
その特徴は、朱塗りの建造物たち。表門に当たる応天門をくぐった先では、拝殿から両翼に広がる壮麗な光景を目にすることができます。
その拝殿をバックに和服姿の写真を撮れば、京都観光の忘れられない思い出なることでしょう。
また、その拝殿につながる幅広い参道も写真撮影にぴったり。
背後には巨大な大鳥居がそびえ立っており、それを背景にするのもオススメです。
4位ー舞妓さんの街・祇園を護る八坂神社
京都の東山、祇園。舞妓さんで有名なその街を見守るように八坂神社は鎮座しています。
本殿のご祭神は素戔嗚尊(スサノオノミコト)。厄除けのご利益があることで知られています。
また、八坂神社の特徴のひとつは、複数の神社が境内に鎮座していること。そして、ご利益も社ごとに異なっているのです。
例えば、美御前社は美肌、大国主社は縁結び、刃物社はすっきりした縁切りなど、それぞれ異なったご利益があるとされています。あなたの願望に適した神社もきっとあることでしょう。
毎年7月に行われる祇園祭ではその中心地となります。その時期に京都を訪れるなら、ぜひ八坂には寄っておきたいですね。
なお、隣接する円山公園は春の桜の季節には、迫力たっぷりに咲き誇る桜並木を楽しめます。もちろん、フォトスポットにはぴったりです。
5位ー心落ち着く鎮守の森、下鴨神社(賀茂御祖神社)
京阪電車の終点駅、出町柳付近に位置する下鴨神社。
筆者的に、京都で最も好きなスポットのひとつです。
その魅力をひとことで書き表すなら「荘厳さ」。
鎮守の森の中を長々と続く参道、そして厳かに佇む本殿は、参拝者の心を落ち着けてくれます。
華やかさは他に譲るもののこれもまた「京都らしい」といえるスポットです。
参道を着物で歩く後ろ姿を写真に撮れば、風情あふれるあなたの姿がカメラに映ることでしょう。
ちなみに、この下鴨神社はみたらし団子発祥の地と言われています。
周囲にはみたらし団子を扱う和菓子屋が多くあるので、甘味を楽しみたい方にもオススメできます。
一度はまったり訪れてみたい観光地、京都。
せっかく時間をかけていくのなら、着物姿でとっておきの非日常を味わってはいかがでしょうか?