Amazonや楽天でやたら売れているGinovaのBluetoothワイヤレスイヤホン。
高い防水性能を備えるうえ、コーデックAACを搭載している面から音質面でも支持を集めています。
最新機種T8のAmazonでのレビューは、2019年1月3日現在、442件、星の数は4.2と、同ジャンル内でも頭ひとつ抜けた人気です。
中華製イヤホンですから一抹の不安はありますが、そこまで人気となると試したくなってしまうもの。
というわけで、今回はGinovaのBluetooth5.0対応、完全ワイヤレスイヤホンT8のレビューをお届けします!
Ginova T8の概要
まずは、メーカー公式発表とAmazonや楽天などのレビューをチェック。
Ginova T8のセールスポイントを整理してみました。
- IPX7の高い防水性能で使い勝手抜群
- AACコーデックに対応し、Apple製品と高相性
- 通信が安定しており、急な切断など不快さがない
- モバイルバッテリーとしても使える充電ケース
- そこまで備えて実売価格は6000円前後とお手頃
上記のように、多少オーディオがわかる方であれば、Ginova T8は多彩な機能を兼ね備えたコスパに優れた商品であることがわかります。
なかでも、IPX7の防水性能やAACコーデックに対応しているという点は特筆モノ。
これが国産メーカーの品物なら、軽く1万円はくらだないであろうというスペックです。
Genova T8の実力は本物なのか。
下記の基準で星5つ満点での評価をしていきます。
なお、これらの評価基準は当サイトで完全ワイヤレスイヤホンを採点する際に共通で設定している項目です。
操作性:望んだ操作が円滑にできるか
装着感:装着感は快適か
音質 :音の良し悪し。
利便性:防水や、携帯性など、取り回しの便利さ
総合:上記を踏まえた総合評価
※採点基準については、こちらのページをご覧ください。
Ginova T8の評価は?
Ginova T8の評価は以下の通りです!
成績通知表「Ginova T8」
操作性:
装着感:
音質:
利便性:
総合:
ひとこと:コスパの高さは本物だが、1つの欠点が惜しい……
操作性評価ー意外な落とし穴を発見!
星2.5
直感的に操れるが、タッチ操作ならではの誤作動に注意!
Ginova T8のケースはもちろん、イヤホンにもボタンは1つもありません。
そのため、本品の操作はすべてタッチで行うことになります。
Ginova T8の音楽再生操作一覧
- 曲の一時停止・再生:左右どちらかのイヤホン背面を1回タップ
- 次の曲へ進む:再生中に右側のイヤホン背面を素早く2回タップ
- 前の曲へ戻る:再生中に左側のイヤホン背面を素早く2回タップ
- 音量アップ:右側のイヤホン背面を3秒以上長押し
- 音量ダウン:左側のイヤホン背面を3秒以上長押し
この操作自体はかなり快適で、直感的に操ることができます。
しかし、見えないところに落とし穴は落ちているものでして……
Ginova T8にはマイクが内蔵されていて通話にも使うことができるのですが、この操作が音楽再生と似通っているのです。
Ginova T8の通話操作一覧
- 応答:電話がかかってきたときに左右どちらかのイヤホン背面を1回タップ
- 拒否:電話がかかってきたときに左右どちらかのイヤホン背面を2秒以上長押し
- 終話:通話中、左右左右どちらかのイヤホン背面を1回タップ
- リダイヤル:待機状態で左右どちらかのイヤホンを素早く2回タップ
応答、終話、拒否の3つについては、あくまで通話がかかってきている、あるいは通話中に行う操作なので誤爆の心配はほぼないのですが、問題はリダイヤルです。
レビューしている際には、曲の再生がされていないときに再び音楽を聴こうとイヤホン背面をタップするも、うまく再生されずに連打してしまった結果、リダイヤルが行われてしまうことがありました。
なぜこうなってしまうのか、色々と確かめてみたところ下記のようなワケがあったようです。
- リダイヤル操作は「待機状態」にのみ有効で、待機状態とは「曲を再生していないとき」という意味。
- 次の曲へ進む・前の曲へ戻るも、操作方法自体は一緒ですが、音楽を再生していないときにイヤホン背面を連続タップすると「リダイヤル」と判定される。
慌てずにゆっくり操作すれば、そのようなトラブルは起きないのですが、少なからず怖さがありますね。
ペアリングはとても簡単!
本機のペアリングは30秒くらいで済むのでとても楽。
ケースから出しただけで勝手にペアリングがスタートします。
もちろん、右耳、左耳それぞれ単独での接続も可能です。
さて、まとめに移りましょう。
操作性そのものには満足ですが、リダイヤルの誤作動は小さくない問題です。
迷った末に、★2.5としました。
装着感ー快適で密閉性も高い。唯一の弱点は……?
星4.0
密着感が薄いわりに、外部からの遮蔽性はバッチリ!
装着感はかなり快適な部類に入るでしょう。
イヤーチップはやわらかめに作られているため密着感が薄く、それでいて音の遮蔽感は十分です。
遮蔽感の強さはノイズキャンセリングと同等……とまではいかないものの、電車内などのノイズが多い場所で使っても全く周囲音が気にならないレベル。
当然、音漏れの心配もほとんどありません。
一方で、人とぶつからないようにするなど、使用時の安全性には配慮する必要があると強く感じました。
操作性の項目に書いたように、Ginova T8は左右どちらかだけでも使用できます。
外で使うとき、イヤホンをするのは片耳だけにしたほうが安心です。
Amazonや楽天の商品ページには、「ノイズキャンセリング搭載」の記載がありますが、Ginova T8が搭載する「CVC8.0ノイズキャンセリング」には通話時のノイズ除去の効果しかありません。
イヤホンそのものの遮蔽性がとても高いため、ノイズキャンセリングにも似た使用感を得られますが、機能としては備えていませんので留意してください。
激しく動いた際の脱落には注意
一方で、マイナスポイントもあります。
激しい動きをしているとイヤホンの装着が緩み、頭を傾けた際にイヤホンが脱落してしまうことがあるのです
そのため、たまにイヤホンを耳に押し込んで緩まないようにしたいところですが、ついついイヤホンの背面に触ってしまうと、一時停止の操作と認識されてしまい、音楽が止まってしまうことも。
イヤホンを耳に押し込むときは、その両脇を2本の指で挟んであげてください。
装着感の評価は満点にかなり近いものがありましたが、たまにある脱落が気になったことから、評価は星4.0としています。
音質ー外出・スポーツ用イヤホンとしては必要十分
星3.5
AACコーデックに対応し、Apple端末で再生すれば十分いい音!
Ginova T8は、Apple製品で採用されているコーデック、AACに対応しています。
そのため、iPhoneやiPad、Mac、をはじめとするApple端末から音源を再生すれば、有線にも負けない高音質で音を楽しむことができます。
iPhoneから、Spotify音源で視聴した場合では、高音と低音、いわゆるドンシャリが必要十分に聴こえました。
筆者は家でAKGのモニター用ヘッドフォンを使用しており、いい音には慣れています。
そんな筆者の耳からも、Apple製品とともに利用するGinova T8の音は、外出用としてなら十分な音質に感じました。
Android端末や、WindowsPCと共に使うと……?
一方、Apple製でないプレイヤー(Android端末、WindowsPCなど)から再生すると、使用するコーデックは最低品質のSBCとなってしまい、音質がやや劣化。
低音の音量はしっかり出ているものの、中高音(ボーカルやギターなど)の音は若干こもった感じに聴こえます。
高音質を求めなければ気にならない程度かもしれませんが、一応考慮に入れておきましょう。
なお、どのような端末と同時に使った場合でも通信は安定しており、満員電車の車内など、通信状況が悪い場所であっても音飛びが起こることはあまりありません。
筆者の使用感では、音飛びが気になることはあまりありませんでした。
音質の総評に移ります。
Apple製品との相性の良さを評価したいところですが、特段ずば抜けていい音というほどでもありません。
星の数は3.5としました。
コーデックって何なの?という方は以下の記事をどうぞ!
利便性ーかゆいところに手が届く機能満載
星5.0
高い防水性能&モバイルバッテリー化
まずは、IPX7相当の高い防水性能。
これは1mの水深に30分つけても問題なしというレベルで、本体の水洗いを気兼ねなく行うことができます。
運動時に汗をかいてももちろん大丈夫ですし、お風呂で使ってもOK。
Amazonで売れ筋のワイヤレスイヤホンを探しても、IPX7まで取得している製品はあまりありません。
Ginova T8はこの時点で既に頭ひとつ抜きんでています。
僕も実使用後に水で流してみましたが、全く問題なさそうです。
本品のボディは黒一色なので手あかやほこりがどうしても目立ちます。
気になったらすぐに水洗いできるのはありがたいですね。
また、ケースが3000mAhサイズのモバイルバッテリーとして使えるのも魅力的。
最新機種のiPhone XRでもバッテリー容量は約2942mAhなので、ケースに十分な電源が残っていれば一度はスマホをフル充電できるだけのキャパシティーを備えています。
それでいて、ケースの大きさは31mm×48mm×78mmとポケットサイズにおさめました。
非常用電源としても心強い存在です。
イヤホンの連続再生時間は3時間。ケースの充電は忘れずに
バッテリーの持ちは必要十分といったところ。
イヤホンの連続再生時間は3時間、イヤホンをケース内に入れてから1時間でフル充電可能です。
筆者の場合は3時間もカナル型イヤホンを使い続けていると疲れてしまうので、5日間のレビュー生活で電池切れになったケースは一度もありませんでした。
なお筆者の体感によれば、ケースからイヤホンへの充電回数は10回程度な模様。
忘れたころにケースの充電が切れてしまうので、注意しましょう。
といっても、イヤホンは1回の充電で3時間使えるので、1回ケースを充電すれば30時間は音楽を聴けるので十分ですけどね。
ちなみに、ケースのフル充電に必要な時間は2時間以下。
説明書に1~2時間とあるので実際に試してみましたが、実際には70分程度でフル充電の証である3つのランプが点灯しました。
電源さえあれば、充電を忘れてしまってもリカバリー可能なレベルといえます。
そのほか、2台以上の機器に同時接続が可能なマルチペアリング機能も備えており、使いまわしやすさもも備えています。
防水をはじめとした多彩な機能を搭載しているGinova T8。
約6000円という値段からは想像できない多機能さであり、本品の人気の理由のひとつとなっています。
利便性は文句なし、星5.0としました。
Ginova T8の総合評価ー器用かつ欠点の少ないアイテム
星3.5
Ginova T8はとても器用なアイテムです。
快適な装着感、及第点といえるだけの音質、高い防水機能などを兼備しています。
それでいて6000円前後という価格を実現しているのが、本品の人気の秘訣といえるでしょう。
ただ、リダイヤルの誤認識の問題は大きな欠点です。
それだけ解決してくれれば★4.5程度の評価になったでしょう。
「とても惜しい」という言葉が似合うアイテムです。
Ginova T8の総合評価は、高コスパだが、1点だけ惜しいところが残る1台という評価です。
- 密閉性の高いイヤホンが好み
- iOS端末で高音質を楽しみたい
- コスパのいい完全ワイヤレスイヤホンを探している
Ginova T8のカタログスペック
- イヤホン質量:約4.2g
- イヤホンサイズ:W18×D14×H24mm
- 充電ケースサイズ:W31×D48×H78mm
- 連続再生時間:約3時間
- 連続通話時間:約3時間
- イヤホン充電時間:約1時間
- ケース充電時間:約1~2時間
- ケース電池容量:3000mAh(リチウムイオン電池)
- 通信距離:約15~20m(壁なし)
- 電圧:3.7V
- 防水等級:IPX7
- 対応コーデック:AAC,SBC
※取扱説明書より引用